ツーリングレポート VOL1

02,5月2・3・4日               


なにを血迷ったか?
    「いいねぇ!?」の一言で始まった。
この計画、走り出して死ぬほど後悔した。
剣山さすがにスーパー林道とは良く言ったものだ

 gさん泥だらけ


何故、剣山に行くことになったのか
話は2月に遡るお客さんの出羽さんと店で話をしていた時の事、

出羽さん:「皆でキャンプしながら、どっか行きたいね。」
店長(私):「どっか良い所ない。」
出羽さん:「剣山なんて良いよ。フラットダートで」
私:「いいね!?じゃぁ!そこにしよう。」

私は今まで四国に行ったことがなく、四国に行けることだけでわくわくしていた。


実行編

5月2日、その日も営業でPM8:00にお店を閉めはじめPM8:30には出発予定だったが積込みと営業時間外にみえるお客様で
PM10;30に出発になってしまった。
コンビニで明日の朝食を買込み いざ
私が伊勢湾岸自動車道を通りたいと強引に走り
本来なら三重県に入ってすぐ国道1号線に入らなければいけないところ23号線爆走
あわや津市に入ってしまうところで気づく慌てて北上をはじめ亀山に
その後、名阪国道〜西名阪〜阪神高速〜淡路島まで私が運転する。
出羽さんにハンドルを渡す。ここで私は晩酌を始めた。AM2:00
徳島入りして剣山の入り口近くで小休止AM4:30私は晩酌の最中(この時間では晩酌とは言わないだろう迎酒?)



スタート

移動中に睡眠をとった皆は朝から元気である。
早々と自転車を下ろし探索に向かう私は現在、爆睡中である。

下見に行ったメンバーはこの先、全面通行止めの看板をみて、
自転車なら通してもらえるがハイエースがマズイと思いコケ松くんが
車を取りに戻り、2人は先に進んだ。
私はこの時お花畑の中で蝶々を追っていた。
左・出羽さん 右・松井くんことコケ松くん


激上りパート1

コケ松くんがお花畑まで迎に来てくれたおかげで正気に戻った私
自転車を下ろし、いざ

・・・・そこには見たこともない斜度の上りが・・・・


たぶん道路工事の関係者のおじさまに本当に通行止めになるのか聞いてみた。

おじさま:「なるよ!AM8:30からね!」

私:「どこが?」

おじさま:「ちょうど、これ上って山の反対側だ!」

現在時間AM:8:20、あと10分で通行止め聞いた瞬間にペダリングしていた。
頭の中には越えなければならない意識と10分で辿り着けないと諦めようと
する自分が居るのがはっきりと判った。




工事区間通過中


激上りパート2

なんとか工事中の所を抜け、ハイエースと合流した私だったが、
朝方まで飲んでいたせいで強烈な吐き気に襲われる。

ここでハンドルを握り伴走に回る。


寝不足と飲み過ぎは自転車には毒だ!!と思っているのだが
毎回飲み過ぎでの参加である。


フラットダート

唯一のフラットダートここでは出羽さんが山菜を採りながら進む

なかなか楽しそうだが私はハイエースの中である。

途中でドライバーはコケ松くんに替わる。


下りパート1

なかなか楽しい下り。

このままどこまでも下ってくれるといいのにと思いながら、

この先どんな道が待っているのかこの時は何も知らずに

この山いい感じじゃないか!!って思ってました。

だが、ひと山越えただけで

この先三つも山越えがあるなんて!!


国道に出る

一旦国道に出る。

ここでハイエースは給油の為私たちから離れてフモトヘ向かう。

この事がとんでもない事態を引き起こすとは皆思ってもいなかった。

なんせ70km以上の距離を走るのは初めてである。

更に皆、30歳オーバーである。

ついでに一つ加えよう。

間違っても、私を筆頭に自転車バカではない!

自転車は好きだがそれだけで生活している訳ではない。

給油に向かったコケ松くんであったがそれはそこ、四国である。

道が狭く不慣れなこともあり私のハイエースを擦ってきた。

だが、その報告を聞いたのは翌日のことだった。


死ぬほど上り


国道からファガスの森までひたすら上る

地図を見る限り距離はそんなにない。

上る角度がキツイ!

さらに降り続ける雨で表面はさむい

ポンチョの中はムレムレである。

後から上ってきた。多分高校生位の2人に抜かれた。

2人ともダンシングしながら上って行く

どこにそんな力があるんだ!?

後にも、先にも剣山の中では自転車で来ていた人に遭遇したのは彼らだけであった。




ファガスの森 一時の幸せ

とにかく、寒かった

ファガスの森に着いた直後にハイエースが追いついてきた。

暖かい物が食べたい!とロッヂの中でそばを食べた。

皆してダバダバ七味を振る 振る 振る!

食事をしているとさっき私たちをちぎっていった高校生(?)がストーブの前に居るでわないか

話をしてみると京都から深夜バスで今朝、徳島入りして

今日中に林道を抜ける予定

オジサン達は最悪3日賭けて抜ける計画なのに若さとはこうまで違うのか!!

ここからドライバーはgさんに替わる。


まだまだ上り


ファガスの森を過ぎてもまだ上りは続く

とにかく、寒さとの闘い!

さらに、ガスがでてきた。

バイクに乗り換えた訳ではない。

その後ろに私が写っているのがお判りいただけるであろうか?

うっすらとグリーンのポンチョが確認できる。

視界が5m位しかない。


徳島のヘソ

晴れていれば絶好の展望が目の前に広がったのであろう。

しかし、5m先しか見えない。

見えないから上れたのかもしれない、きっと上に向かう道が見えていたら

たぶん、皆リタイアしていただろう。

ここからドライバーは出羽さんに替わる。


最高点に着く

漸く最高点に着く!

何キロ上ったか計算することもできない。

疲れはピークに達している。

ここから下りが始まる。

至福の時が始まると思っていたが激甘だった。


下りパート2

下りだしてすぐに私は大きな勘違いをしていたことに気づく。

寒い

とてもじゃないがこのまま下ることのできる体感温度ではない。

おまけに視界は5mのまま

コーナーの出口が見えない

ガードレールはところどころ切れてない

さらに、私の前をコケ松くんが行く

彼のラインをトレースすると必ずオーバーランする。

危険が加速する。

あまりの寒さの為一時ハイエースの中に避難し

この後も続けるか下りは回避するか皆で話し合う

結果、ゆっくりと下りることで続行となる。


まだまだまだ上り

下りから一転してまた上りである。

ここで私は今まで経験したことがなかった

ハンガーノックに陥る

まだ、走ると皆に抗議したが、明日があるからと強制終了されてしまった。

が、強制終了された時点からコーナーを一つ越えたたらそこは

下りだった。

この瞬間の悔しさは今後忘れることないだろう。

この後、コケ松くんもハンガーノックにて自主リタイアとなる。

こまめにどら焼きを食べていたgさんだけが元気である。


キャンプ

午後4時に走ることを終了し

キャンプを張る。

林道の路肩で広そうな所を探し、夕食の準備に掛かる

僅かな酎ハイと日本酒で異常なほど酔いが回る。

日暮れと共に辺りは静寂をまし、沢の音だけが響く、

8時を回った頃、テントの中は食用ガエルの群れとなる。


翌朝

タープは寝る前に畳んでおいた。

足場が不安定な為、朝までそのままは危険であると判断した。

ここでまた私は生まれて初めての経験をした。

朝からカップラーメン

皆、早起きである。

私が起きたときには皆食べ終わった後であった。

機材の積み込みを終え出発

ドライバーは私


再度上り

いよいよ最後の上りである。

かなり標高が低い所にキャンプしてたらしい

上を見上げると今から上る道が見えている。

この時だけは車で良かったと思った。

ここだけはかなりの斜度で上って行く

途中で出羽さんのペースが上がらず強制終了

これでgさんだけが強制終了を免れている。

だんだん標高が上がり

ガスと雨がでてくる。

ここまでと比べると道幅もかなり狭いしガレている。

だいたい標高1100mで天気が変わる。

沢山のオフロードバイクとすれ違う

ライトをつけていないと危険

gさんのどら焼きパワーは偉大だ!


峠の家

4つ目の山の頂上

もう、ここからは下りオンリー

なぜかこの瞬間剣山が終わったような気がしてしまった。



ここからドライバーは出羽さん


最後の下り

いよいよ

最後の下り

たぶん下りならバイクが抜けそうだと話をしていたが、

下りきるまでバイクとバトルになることはなかった。

20q位の下りを堪能しながら我々は剣山から降りて行く

汗くさい体、泥まみれの顔、

辛かった上り、寒かった下り、

忘れてきたパンツ(私は替えのパンツを持って行くのを忘れました。)

下り終わった時に良い思い出になるのだろう。



終点

最終目的地

剣山スーパー林道終点

起点からの距離87.7q

我々の内 最長走行者 gさん 約70q

走り終わって自転車をしまいながら

誰の口から出たのは判らないが

来年も又来るで!!

これゴールデンウィークの恒例行事ね!!

来年は何人で来ることになるのだろう?

川で泥を落とす皆を見ながら独り考えた。

トランポ1台ではこの人数が一杯だぞ!

来年はトランポ2台かぁ?

どうせこのメンバーだけや

なんて色んなこと考えました。

上った人間にしかこの山の面白さは判りません

僕もなんで上ったのか判りません

でも、来年もです。

再来年もです。

これで我々のゴールデンウィークは終わったようだ

しかし、この後とんでもない恐怖が待っていようとは誰も思わなかった。


番外編

コケ松:「スピードだすなぁ? 」

コケ松:「これ以上出るかぁ!!」

上りで彼が言った名言であった。


帰路編

私たちは汗と疲れをとる為に温泉に向かった。

途中でパンツを買えそうなところを探しながら

村で一軒の百貨店というのを見つけた。

「寄る?」と聞かれたが

私は「トランクスは101品目になってるんじゃないの?」と

ふざけていた。

温泉までのドライバーは私

温泉をあとにした私たちはとんでもない恐怖を味わう

←の運転だ

四国の道はかなり狭い!

彼はハイエースをスポーツカーのごとく走らせる。

あぜ道みたいな県道を

そこはまさに死国!

車に乗っている人間の顔はまっ青!

言うまでもないが彼は来年から四国の道は運転禁止になった。


せっかく四国まで来たのだ。

瀬戸内海の海の幸を堪能し

今回の反省点や次回の課題等話し合う

この後私は鬼のように眠った。



参加者募集のお知らせ

一緒にクレイジーな上りを経験しませんか?

参加資格等は一切ございません。

走り終わった後の充実感は他の林道とは比べ物になりません